はるの おがわは さらさら いくよ ♪
春の陽気にぴったり、教科書でおなじみの『春の小川』です。
きれいな旋律なんですが・・・
「川が行く」という表現にだけ少しひっかかりを感じます。
実はこの歌、もともとは文語調でした。
はるの おがわは さらさら ながる ♪
低学年にとって文語は難しいという理由から、口語に変えられたのです。
流る・・・そんなに難しいかな、と思います。
文語といえば、格調高いが難しい、というイメージが一般的かもしれませんが・・・
祇園精舎の鐘の声
諸行無常の響きあり
娑羅双樹の花の色
盛者必衰の理をあらはす
有名な平家物語の冒頭です。
文語ですが、とてもわかりやすいですよね。
暗唱できる方もたくさんいらっしゃるでしょう。
もしも、この名文が口語体だったら、この至高の物語は、現代まで語り継がれていたでしょうか。
ただテストのためだけに覚えたことでも、文語は忘れにくいんですよね。
そのうえ、名文揃いなので、年を重ねるにつれて、だんだん身に染みてわかってくるものだなとつくづく感じます。